「The Galaxy of Strats」という本は、1998年に日本語で出版されました。日本語ではありましたが、この本の存在は世界中のコレクターに知られることとなりました。この本では、歴史的な事実に深く踏み込み、ストラトキャスターのギターとしてのデザインコンセプト、物理的な構造、そしてトーンとその構成要素などを探求しています。また、当時の他メーカーのギターとは大きく異なるネックの取り付け方や構造、非常に特徴的なペイントのやり方などのディテイルにも光を当てています。さらに、ネックの3次元的な寸法計測やボディの重量などについての具体的な詳細にも言及しています。現在、英語版は存在しませんが翻訳作業が進行中であり、同時に内容のアップデートが行われています。作業の一環としてギターのイメージも品質向上のためにリマスターされており、ここに掲載されたサンプルのようにアップグレードされています。

#17051 50年代の有名アーテイスト、ホーマー・ヘインズのカスタム・オーダーによる57年製の逸品。ゴールド・ボディだけでも十分にゴージャスだが、ゴールド・アノダイズガード、ゴールドパーツ仕様なので、さらに重厚な趣がある。塗装の上からでも大きく流れるアッシュの木目が見て取れる。ネックは変色が少なく、ボディのコンディションも良い。

これはもう1つのレアカラーの例である。最終的にはIncasilverと呼ばれるようになるカラーだが、このギターでは何らかの理由でボディにはラッカーのトップコートがほとんど無いように見える。そのため、多くのビンテージStratに見られるエイジングによるアンバー色の経年変化もほとんど見られない。全体的に非常に上品で気品のある外観といえる。コンディションも非常によく保たれている。

#7070 度肝を抜かれる仕様のストラトである。 他に全く例を見ない2ピックアップ仕様もさる事ながら、ナット部で2インチのネックはまるで逆のテーパーがついているかのような錯覚を起こさせる。ヘッドのナット幅を確保する為にヘッドのシェイプも大きく変えられている。サムス・カーライルというプレイヤーのカスタム・オーダーで、元々はフィエスタ・レッドだったものが一度ブラックに塗られ、その後、ナチュラルにはがされた。
ピックアップは直流抵抗が高く、ワイヤーゲージが細い可能性がある。2個のピックアップは逆巻き・逆着磁のハムバッキング接続となっている。